- にきびは、病院で治療すると早く良くなりますか?
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化粧品や医薬部外品には、にきびを予防したりできにくくする作用はありますが、治療薬ではありません。
医師の処方する薬は、有効性が十分に確認されており、厚生労働省の認可を得た治療薬です。
にきびがよくならないのに自己流で市販薬を使用し続けて、にきび痕が残ってしまう場合があります。
病院での治療には、軽症・中等症・重症それぞれにあわせた治療方法があるので、皮膚科に早めに相談するのがよいです。
- 「思春期にきび」と「大人にきび」はどう違うの?
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「思春期にきび」は、小学校高学年頃からできはじめて高校生で最も悪化し、その後徐々に軽快していきます。
アンドロゲンホルモンが影響して皮脂の分泌が増加するため、皮脂腺が発達した部位にできやすく、額から顔全体、胸や背中にもにきびが広がる場合があります。
「大人にきび」は、大人になっても思春期にきびが続いている場合と大人になって初めてにきびができる場合があります。
発症のメカニズムは思春期と同じですが、女性に多く、悪化因子としてストレスや睡眠不足、不規則な生活、月経前、不適切なスキンケアなどが影響します。
両耳からあごにかけてU字ラインにできやすく、乾燥肌も多いです。
- 皮膚科での治療法は?
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アダパレンという毛穴のつまりを取り除いてにきびをできにくくする薬とアクネ菌や炎症に効果的な抗生物質の飲み薬・塗り薬で治療します。
炎症が強いニキビには上記の2種類を併用して、炎症がおさまってきたらアダパレンのみを再発予防として継続使用します。
その他に新しく認可されたにきび薬に過酸化ベンゾイル(べピオゲル)という塗り薬があります。
この薬は、毛穴のつまりをとる効果と抗菌作用とをあわせ持っています。
単独で使用することもありますが、重症のにきびには上記の2種類に併用することもあります。
皮膚科では、炎症の強いにきびに針で穴をあけて膿を排出させて早期に炎症を鎮静化させる処置をしています。
- アダパレンゲル(ディフェリンゲル)とは?
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毛穴のつまりを取り除くことで、にきびの炎症を早期に改善させて、再発予防の効果もあります。
多くの場合、塗りはじめの1~2週間に皮膚の乾燥・赤み・ヒリヒリ感があらわれますが、徐々に軽減して慣れていきます。
医師とよく相談しながら使用してください。保湿剤や塗る量を調整することで、ほとんどの方が継続使用できます。
妊娠をしている方には使うことができませんが、他の塗り薬で治療することができます。
- 過酸化ベンゾイル(べピオゲル)とは?
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にきびの原因となる毛穴のつまりを取り除く作用とアクネ菌への抗菌作用をあわせもった塗り薬です。
1日1回にきびとその周囲に塗ってください。
塗りはじめの1~2週間に、乾燥・ヒリヒリ感・赤みを生じる場合がありますが、ひどい場合は一旦塗るのをやめて早めに医師に相談してください。
また、べピオゲルには漂白作用があるため髪や衣類につかないようにしてください。
妊娠をしている方には使うことができませんが、他の塗り薬で治療することができます。
- 抗生物質は長く飲んでいても大丈夫ですか?
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抗生物質の内服は、炎症の強いにきびを早く鎮静化させるために約1か月を目安に使用します。
長期に漫然と抗生物質を飲み続けると、耐性菌ができることがあるからです。
炎症が落ち着いたら、アダパレンゲルや抗生物質の塗り薬で治療をつづけます。
良い状態を維持するためには、飲み薬で効果があってもすぐに治療を中断せずに、塗り薬のみ1年程度つづけるのがよいです。
- ビタミン剤の内服はした方がいいですか?
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ビタミンB2とビタミンB6は皮脂の分泌を抑制させる効果があり、
ビタミンCはにきびによる炎症後の色素沈着に効果的です。
- 漢方療法は?
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漢方薬は副作用が少ないため、抗生剤の内服で副作用がある方や耐性菌への不安がある方におすすめです。
炎症のあるにきびにも効果があり、塗り薬と併用することでさらに効果があがります。保険診療で治療ができます。
- スキンケアはどうしたらよいですか?
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1日2回洗顔料で洗顔し、基礎化粧品を使っている場合はノンコメドジェニックと記載されている化粧水や保湿剤を使ってください。
メイクは、オイルクレンジングをした後に洗顔料を使ったダブル洗顔をするようにしてください。
生え際やあごまわりはすすぎ残しが多いのでしっかりと洗顔料を落とすようにしてください。
当院では、メディカルスキンケア商品として抗酸化作用やにきびの赤みを早期に軽減する作用のあるクリニック限定高濃度ビタミンCローション(4571円税抜)を化粧水として、毛穴のつまりを取り除き抗菌作用と美白効果も併せもつアゼライン酸クリーム(1800円税抜)を保湿クリームとして取り扱っております。
にきびや敏感肌の方のためのUVケア商品も各種ご用意してありますので、どうぞお気軽にご相談下さい。
- 食事で気をつけた方がいいものはありますか?
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チョコレートは、にきびの悪化因子にはなることはありません。
また砂糖との関係性も否定されています。極端な偏食を避けて、バランスの良い食事をとるのがよいです。
- 睡眠は影響する?
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昼夜逆転した生活を続けているとホルモンバランスが崩れて、にきびが悪化することがあります。
なるべく規則正しい生活を心がけてください。